二つの文化を誇りにしたい

 私はタイ人の母と日本人の父の間に生まれました。

 小学低学年の頃、クラスの子が「おれ、Mのお母さんのまねできるで」と、わざと片言の日本語を使ってばかにしました。私は家に帰って、母に見つからないように隠れて泣きました。弟も小学生の頃、よくからかわれて泣いていました。「私のせいで、この子たちがいじめられる」と泣く母を見て、私も涙が止まりませんでした。

 でも、中学校に入ると、周りの態度も変わり、ばかにされることはなくなりました。高校は国際科に入りました。先生から在日外国人の問題などについて「Mさんの考えを聞かして」と意見を求められることもあります。私は高校に入って初めて、自分がタイ人と日本人の間に生まれた子であることを素直に受け入れることができました。

 この前ホームルームの時間に、タイのことを話す機会をもらいました。最初はやっぱり怖かったけど、みんな熱心に聞いてくれたので、楽しく感じました。

 日本とタイの二つの文化を持っていることを誇りにして生きていきたいと思います。

―M.Y.(高校生 17歳)―

再掲にあたり、朝日新聞大阪本社著作権係に確認済みです。

M.Y.さんのお父様である会員のMさんからのメッセージ

 これは2003年11月20日付朝日新聞大阪本社版の投書欄「声」に載った私の娘の投書です(原文はもっと長いのですが紙面の都合で要約されました)。これを読んで、私が想っていた以上に子供たちは外国人の片親を持ったことで、理不尽な苦労をさせられ、彼らなりに自分の生い立ちを考えさせられていたのではないだろうかと、私も妻も思わず目頭が熱くなりました。

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