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Fさんのタイでのお見合い結婚

     お見合い当日の夜、大勢で食事をしました。タイの餅米が美味しく、私の子供が喜んでお米だけを沢山食べました。参加者は、後に妻となった女性を交えて、日本の業者2人。通訳2人。タイの業者1人。私。私の子供1人の総勢8人でした。

     訪タイ3日目、お見合い翌日は、妻と通訳と私と子供の4人でデートでした。象キャンプでした。「象のトレッキング」は、象に人間が乗って、象が歩くだけです。象の歩くコースには小川と滝があって、景色の変化もあり、想像していたよりも面白いものでした。私も大いに楽しみました。子供にとっては当たり前ですが、妻も象に乗るのは初めての体験で、子供も妻も凄く楽しかったそうです。少しドライブして、リッチな山荘といったレストランで昼食をとりました。ゆっくりとホテルのある町に帰りました。夕方、妻と私の健康診断(エイズ検診です。これは業者から最初の説明の時に示されていました)を済ませて、食事をしました。

     訪タイ4日目、お見合いの翌々日は、通訳の人の都合が付かないと言われて、妻と私と子供でのデートとなりました。あらかじめ調べてあった動物園へ行きたいということが、何とか妻に通じて、英語の通じる運転手のバスを借りて、動物園へ行きました。日本の動物園と違って、キリンや象やカバに手渡しで餌をあげられるので、またまた子供は大喜びでした。私が一番興味深かったのは、幾組かの少数民族の家族が、写真やテレビでしか見たことのない民俗衣装を着て観覧していたことと、顔つきがインド系の人も幾らかいたことでした。私にとっては、動物に餌をあげることも楽しかったのですが、観覧している色々な民族の人々を見ることはもっと面白いことでした。

     夕食は、日本側の業者など皆が戻ってきて大勢でとりました。川縁のロマンチックなレストランでした。子供は疲れてレストランで眠ってしまいました。私は何となくもう結婚というか婚約は終わったような感覚でいたのですが、「この人と結婚したいなら結婚を申し込まないといけない」というニュアンスのことを通訳から言われました。

     直接はっきりと言われなかったこともあり、何となくそういうタイミングを逃していたのですが、食事が終わってホテルへ皆で移動して、妻が実家へ帰ろうかとしたころで何とか意思を伝えることができました。妻からは同意の意思表示をもらいました。呆気無いプロポーズと応諾の返事でした。

     その夜は妻の実家へ行ったのですが、妻の実家は、昼間は食堂をやっていて都合が悪いということで、夜の訪問でした。初めて見る妻の実家はブロック積みで、しっかりとした作りの家でした(翌年、私が知らないうちに、妻の実家はもっと良い大きな家を新築しました。もちろん私はお金を全然出していません。それには心底吃驚しました)。

     田舎ですが、近所にはかなり立派な家もありました。村の中は小綺麗で、貧しいという感じはどこもありませんでした。私は仕事で日本の農村に行くことが結構ありました。本当に貧しい家に行ったこともあります。どん底の貧しさとはどういうものか知っているということもあるのかもしれませんが、妻の村は貧しいというのには程遠く、外見的には、私が子供の頃、実際に見たことのある日本の昭和30年代後半の農村と大差無いのではと思いました。タイ北部は貧しいというイメージを描いていたのですが、想像は良い方に裏切られました。日本の大きな工場団地が近くにあるからなのでしょうか。私は、タイの他の地域をほとんど知らないので、一般論にはならないのかもしれませんね。

     妻の両親は歓待してくれました。大勢の訪問で吃驚されたことでしょうけども、私の子供を自然にだっこしてくれました。妻の両親の自然で優しい振る舞いを大変嬉しく思いました。日本から持っていったお土産を渡して、夜遅くに宿舎のホテルに戻りました。

     訪タイ5日目は、日本へ戻る日です。なかなか結婚相手を決められないなどの場合は、日程が延びることもあるようですけども、私は最短の期日で一丁あがりとなってしまいました。空港で妻と握手してバイバイしてタイを後にしました。日本の業者2人と私の子供と一緒です。

     運転手や通訳も複数いたので、多いときには十数人になっていました。大人数で移動する様子は変ですよね。その時点では、夢中で感じませんでしたが、今から思えばちょっと恥ずかしい光景ですね。

     タイ滞在中、連れていた2番目の子供は、ずっと大燥ぎでした。「新しいママを探しに行く」と教えてあったからかもしれません。通訳の女性に遊んでもらって、毎日上機嫌でした。家族旅行のような一つのイベントとしても私の記憶に残りました。結婚生活が一応軌道に乗ってきている実感があるからでしょうね。子供が小さかったので大変でしたが、見合いに1人でも子供を連れて行って良かったです。

     二番目の子をタイへ連れて行ったので、一番目の子と三番目の子もタイへ連れていくことが課題になっています。もうすぐ四番目(妻にとっては初めての子)も生まれるので、6人(大人2人、子供4人)での訪タイになってしまいますが、いつか実現したいものです。夢で終わらせてはいけない課題ですね。

    つづく



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