タイのお米


 チェンライの主食は、餅米だ。餅米を一日一回蒸かす。つまんで、丸めて汁につけたりして食べている。

 日本人は、粳米しか食わないものだと思っているらしい。たまに、餅米に付き合うと、日本人でも餅米を食うのかと不思議そうに聞く。「日本人は貧乏だから、年に1回しか餅米は食えないんだ」と応じた。

 私のために炊飯器を用意し、粳米を炊いてくれる。飯が炊けるとモン姉の倅のビアが、「センセー、カウができたから冷ましといてあげたよ」と言う。飯が熱いと食えないと思っているらしい。

    「カウ・ホーン、ジープン・ラム」

出鱈目のチェンライ語である。「日本人は飯が熱いから旨いんだ」と言ったつもり。

 嫁は生意気にもコーヒーなぞ飲んでいた。コーヒーを入れてくれというから作ってやれば、飲まずに放置している。怒ってやろうかと思ったが、何のことはない。冷めないと飲めないのだ。

 タイ人はみんな猫舌か。

 11月だか、収穫祭みたいのがあった。ロイカトゥーンとはまた違うお祝いが ある。新米が食える。

 その頃になると、タイ料理もそこそこ食えるようになっていた。とはいっても、外に出るとカウ・パッドを注文すれば、間違いないとしか思っていなかった。だが、新米の粳米は本当に旨かった。レストランで出てくるパサパサしたのじゃなくて、輝き、甘味のある米だ。

 タイの米の旨さを堪能した。


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