日・タイ婚姻法 日本人とタイ人の婚姻・入国手続、子に関する諸手続

第8章 遺族年金

     年金には大きく3つの種類があります。年をとったときの老齢年金、障害者になってしまった場合の障害年金、家の生計を支えていた扶養者が死亡してしまった場合の遺族年金。ここでは、3つの公的年金のうちのひとつの遺族年金のことを簡単に書いてみます。外国人配偶者という観点から見ると、遺族年金には以下の特徴があります。

    1. 日本人配偶者が年金に加入していれば、外国人配偶者の国籍、査証の種類、永住権の有無、在留資格の有無を問わず、外国人配偶者に対し遺族年金は支給される(年金の受給権の発生には、永住権の有無、在留資格の有無は規定されていません)。
    2. 外国人配偶者の居住地がどこであっても(本国に居ても)、遺族が被扶養者などであれば、遺族年金の受給資格が得られます。金額も日本に住んでいる場合と同額です。
    3. 外国人配偶者が再婚しない限り、遺族年金は支給される(再婚相手の収入を問わず、再婚によって遺族年金の受給資格は消滅する)。
    4. 外国人配偶者が収入を得るようになった場合でも、年収850万円を超えない限り、遺族年金は支給される。

     遺族年金は、また大きくわけると、遺族基礎年金(国民年金の制度)遺族厚生(共済)年金とがあります(ここから書くことには、多くの例外があります。詳しくは、社会保険庁のホームページなどで確認することをお奨めします。遺族の本人の年金受給権にも影響されますし、年金制度はかなり複雑です。ご自分の場合が、現在どの制度に該当するのかを調べておくと、あってはならないことですが本人が死亡されたときに、ご家族はたいへん助かるものと思います)。社会保険業務センター中央年金相談室では、年金の相談や試算に応じています。ご自分の基礎年金番号と年金コードを伝え、ご相談下さい。

      社会保険業務センター 中央年金相談室
      〒168-8505 東京都杉並区高井戸西3−5−24
      TEL 03−3334−3131

      ● 社会保険庁ホームページ

    遺族基礎年金

       遺族基礎年金は、被保険者等(加入期間の3分の2以上の保険料納付が必要)が死亡したときに、死亡した者によって生計を維持されていた「子のある妻」か「子」に支給されます。ただし、「子」というのは18歳までです。

       平成14年度は年額100万円ちょっとですが、子供の数によって加算されます。遺族として配偶者がいない場合(子供が直接支給を受ける場合)は、年額80万円ちょっとから始まり、子供の数によって加算されます。

      ● 死亡一時金(社会保険庁)

    遺族厚生(共済)年金

       遺族厚生(共済年金)は、被保険者が扶養していた配偶者、子、父母、祖父母、孫などに支給されます。平均標準報酬月額や被保険者期間などから算出されます。

      年支給額=(平均標準報酬月額×{7.125÷1,000}×被保険者期間(月)×0.75)

       仮りに平均標準報酬月額が40万円、被保険者期間(月)が25年の場合、年額598,500円が支給されることになります。また、被保険者が若くして亡なったときの救済措置として、「被保険者期間が25年未満の場合には、25年とみなす」ということになっています。このほか、支給額の加算がある場合があります。

    寡婦年金

       ほかに、国民年金の第1号被保険者の場合にかぎって、寡婦年金という制度もあります。

    外国人の脱退一時金

       外国人が国民年金を脱退する場合、保険料納付済期間に応じて、脱退一時金が支給されます。支給額は加入期間に応じて39,900円から239,400円(平成14年6月現在)の範囲です。脱退一時金を請求できるのは以下の全ての条件に合致する方で、支給申請は帰国後2年以内です。また、年金を受けるようになってからは、脱退一時金を請求することができませんので、注意してください。

       もし、再度日本に戻ってきて、通算で25年以上納付する見込みがあるのならば、脱退一時金をもらわずにおくという判断もできるかもしれません。

      • 国民年金の第1号被保険者としての保険料納付済期間が6ヵ月以上である。
      • 日本国籍を有しておらず、日本に住所を有していない(1994年11月9日以降に外国人登録を抹消して日本を出国した人)。
      • 脱退申請時に、年金(障害手当金を含む)を受ける権利を有していない。

(続)


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